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和歌山市の経済環境

和歌山県も、その県庁所在地の和歌山市も、近年、経済力の衰えと人口の減少が問題となっています。
 
エカワ珈琲店が商売を営んでいる和歌山市、その市役所周辺に位置していて、かつて繁栄を誇っていた和歌山市の中心商店街「ぶらくり丁」は、地場資本の老舗「丸正百貨店」が倒産、県外資本の大手小売店舗も撤退してしまって、かつての賑わいが嘘のように人通りの少ない商店街となっています。

昭和の中頃まで、景勝地として多数の観光客を集客していた和歌浦も、かつての繁栄が昔話になりつつあります。
 
和歌山市の街中では、「景気が悪い」という声が溢れています。
役所の商工関係担当の職員さんや商工団体関係の職員さん、地元の金融機関の行員さん、商店や飲食店の経営者の方、そして、私のような零細生業商店の自己雇用者も、「景気が悪い、景気が悪い」と合唱しています。
 
和歌山県も和歌山市も、人口の減少が続いています。
和歌山県の人口は、2010年の夏、100万人を割り込みました。
和歌山市の人口も約37万5000人ということで、最盛期の1980年よりも約3万人減少していて、人口の減少傾向に歯止めを掛けることができない状態が続いています。
 
若い人向けの良質な就職先が不足しているので、若い人たちは、職を求めて大都会に脱出していきます。その結果、住民の平均年齢が高くなってしまって、街中では、中高年の姿が目立っています。
人口が減少続けていて社会の高齢化が進行しているわけですから、日本社会の高齢社会化の先頭を走っているように見えます。
 
和歌山市の財政が火の車だという自分勝手な理由で、都市計画税や国民健康保険税は増税されました。
街中では、介護関係ビジネスが花盛りで、その結果として、介護保険税も割高になっています。
現在でも、ものすごく生活コストの高い自治体なのですが、和歌山市の財政が火の車で多額の借金を背負っているわけですから、将来、ますます生活コストの高い自治体になって行く可能性もあります。
 
だけど、和歌山県の経済も和歌山市の経済も、統計的には全国トップクラスの成長を達成しています。
和歌山市には、住友金属・花王石鹸・三菱電機の大規模な工場、地場の化学会社の工場群と重厚長大型企業の工場・研究所が集積しています。
島精機や東洋精米機などの技術系企業も、本社・工場・研究所を和歌山市に置いています。
和歌山市に本社を置く上場企業も、数社存在しています。
 
そして、重厚長大型企業の工場・企業も技術系企業も、絶好調とはいえないかもしれませんが、まあまあの好調を維持しています。
好調を維持している会社や工場は、一部の工場を除いて国内需要に依存しているわけでなくて、海外需要に依存しています。
ですから、国内の消費地に近い・遠いは関係なくて、国内消費の良い・悪いも関係ありません。
 
考えて見れば、製鉄会社も化学会社も、ローテク産業ということで、2000年前後の頃は不振にあえいでいたわけです。それが、体質を変換することで蘇ってきました。
海外需要で勝負しているわけですから、労働生産性の高い会社に体質変換しているのだと思います。
 
和歌山の統計上の経済成長を支えている、まあまあの好調を維持している工場や会社ですが、行政の確固たる産業政策によって好調を維持しているわけではありません。
古くから和歌山に立地しているか、和歌山で生まれ育った工場や会社という内発型企業群が、独自の努力によって好調を維持しているのだと思います。
高いコストを支払って誘致した工場や会社によって、統計上の経済成長を達成しているわけではありません。
 
古くから和歌山市に立地している内発型企業群が、労働生産性の高い会社に体質変換することで、まあまあの好調を維持しているのですから、内発型企業群の雇用が減少することがあっても増えることは有り得ません。
だから、統計では経済が成長しているのに、それが街の景気に反映されていないのかもしれません。
 
もう少し和歌山市が、生活コストが低くて生活環境の充実した町だとしたら、起業する人に優しい行政を実施している町だとしたら、そして、財政的に健全な町だとしたら、半島に位置するという地理的なハンディーや大学・研究機関の不足という不利な条件があるとしても、統計上の経済成長を利用して、自らの力で発展することが可能な地方都市なのかもしれません。