エカワ珈琲店のブログ

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エカワ珈琲店版、珈琲入門【14】ハンドドリップ

【クローズアップ】 

 

コーヒー豆自家焙煎店経営

 

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コーヒー生豆を焙煎して、その焙煎したコーヒー豆を粉砕して、コーヒー粉に含まれている成分を水に溶解(or分散)させて、最終的に、コーヒー粉の残り滓と、成分を溶解している水を分離するのが、コーヒーを淹れるという作業だと考えています。

 

カリタ ドリップセット 102-DセットN(2~4人用) 35167

カリタ ドリップセット 102-DセットN(2~4人用) 35167

 

 

コーヒーの淹れ方(醸造方法)は経験的に改良が重ねられていて、これまでに様々な抽出器具が考案されてきました。

現在、最も一般的な方法として定着しているのが、ドリップ式、サイフォン、パーコレーター、エスプレッソ、ウォータードリップ、カフェプレスを使用したコーヒーの淹れ方です。

  

その中で最も簡便で広く普及しているのが、最も合理的に温度・時間調整ができるドリップ式なのだと思います。

ドリップ式の淹れ方には、ハンドドリップ、ウォータードリップ、コーヒーマシン、エスプレッソと色々な淹れ方がありますが、その中でもハンドドリップは秀でたコーヒーの淹れ方だと思います。

 

ハンドドリップの淹れ方の中には、コーヒーの淹れ方(醸造)の基本的な部分が全て含まれているので、ハンドドリップの淹れ方をマスターすることで、その他の器具を使った淹れ方についての理解がスムーズに運ぶはずです。

 

 コーヒー研究家の伊藤博さんは、「原料(焙煎コーヒー豆)の状態を間近に見て、状態変化を温度と時間の目で捉えながら、適正抽出に持っていける方法、機械に任せる部分のほとんどない抽出法といえばハンドドリップに落ち着く」と『珈琲を科学する/時事通信社』で語っています。

また、ドリップ式は、焙煎や粉砕などへの対応が柔軟なのですが、それだけに高度な技術が要求されると「序説珈琲学」に書いてあります。

 

【1】ハンド・ドリップ

コーヒー粉に含まれている成分を水(お湯)を使って抽出して、抽出した成分を水(お湯)を使って洗い流す透過法と呼ばれているコーヒーの淹れ方がドリップ方式で、その中で最も簡単で、最も普及している淹れ方が、ネル(布)フィルターやペーパーフィルターを使用するハンドドリップ方式です。

ネル(布)やペーパー(紙)といった、本当に簡単な道具を使っているので、焙煎や粉砕などの状況に応じて柔軟に対応することができて、香味の調整などにも比較的簡単に対応できます。

必要な器具は、注湯ポット(ホウロウかステンレス製で、細口またはケトル)、フィルター(濾紙またはネル)、サーバー(ドリップコーヒーを受ける容器)、メジャースプーン、それに濾紙(ペーパーフィルター)を使う場合はドリッパーが必要となります。

 

【2】抽出の仕組み

ペーパーフィルターや布フィルターでコーヒーを淹れる時、まず最初に、熱い湯をコーヒーの粉に吸い込ませて、コーヒーの粉を膨らませます。

『蒸らし』と呼んでいる作業によって、一粒一粒のコーヒーの粉に含まれている、コーヒー成分を抽出、あるいは抽出しやすくしています。

抽出されたコーヒーの成分は、湯と混じりあって、フィルター内のコーヒーの粉の中、粉と粉の間や粉の周辺部に留まっています。

これを洗い流して、フィルターの外のサーバーやコーヒーカップに追い出す作業が、蒸らし以後の注湯作業だと考えています。

 

【3】蒸らし

アメリカでは『ブルーミング』、日本では『蒸らし』と呼ばれている作業は、焙煎コーヒー豆を粉砕したコーヒー粉に熱い湯を吸い込ませて、一粒一粒のコーヒーの粉を膨らませる作業です。

湯を吸い込んでコーヒーの粉が膨らむことで、コーヒーの成分を簡単に抽出できるようになります。

 

【4】蒸らしの仕方

蒸らしに必要な湯の量は、フィルター内のコーヒー粉の層が保持できる量です。

フィルターから、ポタポタとしずくのように、少しだけ液が落ちてくる程度の湯の量が最適です。

注がれた湯は、コーヒーの粉と粉の間隙を満たしている空気や粉の内部に存在する二酸化炭素・揮発性香気成分を押し出すので、コーヒーの粉が膨張して泡立ち盛り上がります。(この現象を、アメリカではブルームと呼んでいます。)

 

【5】蒸らしで注意すること

普通、蒸らし用の湯を注ぎ終わってから、次に湯を注ぐまでの間、少しの時間(10秒~60秒くらい)、そのままの状態で放置しておきます。

そのままにしておく時間の長い・短いで、抽出されるコーヒー成分の量や種類が変わります。

また、蒸らしに使用する湯の温度によっても、抽出されるコーヒー成分の量や種類が変わります。

 

【6】蒸らしの効用

『蒸らし』によって、粉砕したコーヒー粉内の細胞から、コーヒー成分を抽出しやすくなります。また、抽出の程度を揃えることができます。

抽出物濃度を1~2%低下させますが、香味やコーヒー浸出液の清澄度はよくなります。

それに、コーヒーの粉が均質なろ過床を作るので、注湯した湯がそのまま流出するようなことが少なくなって、均等な抽出が行われます。

 

【7】蒸らし以後の注湯

大雑把に表現すれば、抽出されてコーヒー粉の内部やコーヒー粉の層内に留まっているコーヒー成分を、お湯で洗い流してフィルターでろ過する作業です。

コーヒー粉層の表面から注ぐ湯は、自然の重力によって、コーヒー粉層の隙間を通って、下に向かってゆっくりと流れます。

そして、コーヒー粉の隙間や、コーヒー粉に付着しているコーヒー抽出成分を、押し出すようにして洗い流します。

コーヒー抽出成分と、それらを洗い流すのに使用した湯は、コーヒー粉の層やフィルター(紙・布)でろ過されて、フィルターの下のサーバーにコーヒー浸出液となって一緒に落ちてきます。

 

【8】注湯で注意すること

コーヒー粉層の表面から注がれた湯は、自然の重力の力によって、コーヒー粉層の空隙部分をゆっくりと下に向かって流れて行くのが理想です。

コーヒー粉の層内を流れる湯の速度は、一定の時間内に、どれだけの量の湯をコーヒー粉層の表面から注湯するかによって変わってくるのだと思います。

多ければ速くなって、少なければ遅くなります。

 

【9】抽出時間と抽出成分

『序説珈琲学』によると、抽出時間は、蒸らしを含めて3~5分くらい、湯の温度は、沸騰した湯を少し冷まして、沸騰が収まった直後(95度前後)というのが基本だと書いてあります。

抽出される成分は、湯の組成や温度、抽出される物質の組成、抽出時間によって変わってくるのだと思います。

分子量が少なくて単純な形の成分は速やかに抽出されて、分子量が多くて大きく複雑に枝分かれしている成分は、ゆっくりと抽出されます。

 

【10】ドリップ抽出の特徴

エカワ珈琲店好みのコーヒー浸出液を得る方法として、ドリップ式が一番適していると考えているのですが、その理由は次のとおりです。

ドリップ式では、90度くらいの温度の湯を使ってコーヒーの成分を抽出するので、数ある抽出方法のうち、コーヒーの成分を抽出する温度が低い方に分類される抽出方式で、コーヒー成分の熱変性や芳香成分の散失が比較的少ない方法だと考えているからです。 

 

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