年老いた珈琲豆焙煎屋のブログ

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コーヒー業界の破壊的イノベーションを日本でも

喫茶・飲食業界ですが、チェーン系店舗と独立系店舗との間で、競合が過熱しています。何の特徴も無い差別化戦略を持たない独立系の喫茶店・飲食店は、その競合の中に埋没してしまっています。

 

アメリカ同様、ここ日本でも、独立系の喫茶店・飲食店が生き残るには、30年近く前に鞍信一さんが語っていたような個性的な差別化戦略(参考or関連記事1)を駆使する必要があるのだと思います。

だとすると、アメリカのマイクロ・ロースター(参考or関連記事2) に訪れたのと同じようなチャンスが、日本のコーヒー豆自家焙煎店に訪れるかもしれません。

 

アメリカの小規模なレストランやカフェやコーヒースタンドですが、競争の厳しいアメリカのレストラン飲食業界にて、マーケティングを駆使して頑張っているようです。そして、差別化戦略の一つとして、コーヒー豆にこだわっているマイクロ・ロースター(小規模な焙煎屋)やナノロースター(コーヒー豆自家焙煎店/参考or関連記事3)から、店で使用する焙煎コーヒー豆を仕入れているようです。

 

日本のレストランやカフェのビジネスでも、商品・サービスそのものがマーケティングという時代になって来ているのだと思います。ですから、日本の小規模な焙煎屋たるコーヒー豆自家焙煎店にも、目の前に大きな市場が拡がりつつあると考えています。

 

オートメーション化した大規模な工場で焙煎加工しているレギュラーコーヒー豆と、小型生産用焙煎機で焙煎加工している自家焙煎店の焙煎コーヒー豆は、全く異なった性質を持つ商品だとエカワ珈琲店は考えています。

大量生産・大量消費を前提とする商品と、少量生産・少量消費を前提とする商品が、外観的に良く似た商品であったとしても、同じ性質の商品であるはずがありません。

 

ということで、アメリカの小規模な珈琲豆焙煎屋(マイクロロースター)や珈琲豆自家焙煎店(ナノロースター)たちは、「煎りたて、新鮮、香りの良い焙煎コーヒー豆」を供給することで、差別化を追及する独立系のレストランやカフェやコーヒースタンドの需要を獲得することができたのだと思います。

そして、アメリカのマイクロロースターやナノロースター、特にマイクロロースターは、自分たちの商品に対する需要の拡大に対応して、少しずつ生産規模を拡大しているうです。

   

で、エカワ珈琲店の場合です。

モットーは「これまでもパパママ店、これからもパパママ店」で、年齢が年齢ですから、設備の更新や新規の設備投資・規模の拡大は考えていません。

安定供給という面に不安があるので、ホールセールに積極的にチャレンジすることができません。

 

最近、この部分を解決する方法が存在するのではと、ふと考えました。

エカワ珈琲店に焙煎コーヒー豆の安定供給能力に問題が生じても、それをカバーしてくれる仲間のコーヒー豆自家焙煎店が存在していれば、問題は簡単に解決するかもしれないと。

同じようなこだわり嗜好を持つ何店舗かの珈琲豆自家焙煎店と協力関係を築くことができれば、規模の拡大や設備投資を考える必要が無いはずだと。

 

自動化された大規模な焙煎工場で焙煎加工されるレギュラーコーヒー豆では、独立系のレストラン・飲食店舗の差別化戦略に対応できないわけですから、コーヒー豆自家焙煎店がホールセールに対応できる能力を身に着けることができれば、レストラン・飲食店のコーヒー需要の半分以上は、自然とコーヒー豆自家焙煎店に流れてくる可能性もあります。

チェーン系の喫茶店・レストラン・飲食店と同じレベルのレギュラーコーヒー豆を使っていたのでは、独立系のレストランやカフェ・飲食店の差別化はまず無理だと思いますから。

 

そうなれば、アメリカ同様、ここ日本でも、コーヒー業界の破壊的イノベーションが始まるかもしれません。

コーヒー業界の破壊的イノベーションが始まれば、資本力・営業力でコーヒーを売る時代は終焉(参考or関連記事4)に向うはずです。

資本力・営業力に依存していては商売が成り立たなくなるわけですから、マーケティングに依存する時代がやって来るのだと思っています。

 

日本の流通・飲食・サービス業界は、アメリカの流通・飲食・サービス業界の10年くらい後方を走っていると言われています。

第3の波と呼ばれているアメリカコーヒー業界の破壊的イノベーションが始まったのは2000年前後で、サードウェーブコーヒー(参考or関連記事5)という用語が登場したのが2000年代の後半ですから、もう、そろそろ、日本でも同様の現象が発生しても良い頃だと思うのですが。

しかし、日本の都市部ではアメリカコーヒー業界の第3の波的な需要が存在するかもしれませんが、地方では、昔ながらの喫茶店や独立系のレストランめ飲食店に全く元気が無くなっているので、もしかしたら、そのような需要が存在しない可能性もあります。

   

参考or関連記事

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(参考or関連記事2)

(参考or関連記事3)

(参考or関連記事4)

(参考or関連記事5)