年老いた珈琲豆焙煎屋のブログ

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年老いた珈琲豆焙煎屋流ハンドドリップコーヒーの淹れ方

年老いた珈琲豆焙煎屋ですが、ハンドドリップによるコーヒーの淹れ方については、これまで相当な試行錯誤を繰り返して来ました。最近は、その試行錯誤も終わりを告げていて、ハンドドリップによるコーヒーの淹れ方スタイルについては、ほぼ固まって来ています。

そこで、年老いた珈琲豆焙煎屋流ハンドドリップコーヒーの淹れ方を紹介させて頂きます。

 

ハンドドリップで淹れるコーヒーですが、アメリカのサードウェーブコーヒーのけん引役を演じている淹れ方で、ハンドクラフトブリューイング(Hand crafted brewing)と呼ばれているようです。

布フィルターでコーヒーをろ過する、ペーパーフィルター でコーヒーをろ過する、金属フィルターでコーヒーをろ過すると、ハンド・ドリップにも色々な方法があるのだと思うのですが、その中で、最も一般的な淹れ方が、ペーパーフィルターを使ってコーヒーをろ過する淹れ方だと思います。

 

年老いた珈琲豆焙煎屋流ハンドドリップコーヒーの淹れ方は、ハンドクラフトブリューイングと呼ばれるサードウェーブコーヒー式のコーヒーの淹れ方とは異なっている部分が多々あるかもしれません。しかし、基本的な部分では、それほど異なっていないはずだと考えています。

どちらも、コーヒーブルームと呼ばれる「蒸らす(最初の注湯の)ときに花が咲くように粉が膨らんでくる」現象を楽しむ淹れ方ですから。

 

用意するもの

☆新鮮で香りの良い焙煎コーヒー豆

101ドリッパーで淹れるのと、102ドリッパーで淹れるのとでは、1杯~2杯のコーヒーを淹れる場合、使用するコーヒー粉の量が若干違ってくる考えています。

ですから、1杯~2杯は101ドリッパー、3杯~4杯は102ドリッパーを使うのが良いと思います。

 

☆熱いお湯とお湯の入ったポット

お湯の温度は、90度~96度くらい。沸騰したお湯を別のポットに移しかえると、それくらいの湯温になると思います。年老いた珈琲豆焙煎屋は、カリタ細口ポットにお湯を移し替えています。

移し替えるポットが無いなら、しばらくの時間(沸かした湯の量にもよりますが、1分~数分)放置して冷ましてからコーヒーを淹れるのに使うと良いと思います。 

 

☆コーヒーミル

家庭用なら、少しだけ価格が高くなりますが、臼歯式のコーヒーミルが適していると思います。財政的に余裕があるなら、思い切って数万円くらいする業務用コーヒーミルを購入するのがベストだと思います。

 

☆コーヒードリッパー

年老いた珈琲豆焙煎屋夫婦の営む自家焙煎コーヒー豆小売専門店で取り扱っている珈琲関連器具は、カリタ社の商品だけですから、当然、コーヒーを淹れるときに使うコーヒードリッパーもカリタ社製を使っています。

しかし、カリタやメリタなど、名前の知られているメーカーのコーヒードリッパーを使用すれば、そして、同じ焙煎コーヒー豆を使って淹れるのなら、どのコーヒードリッパーを使っても、出来上がるコーヒーの香味はほとんど変わらないと考えています。

それよりも、淹れる杯数に応じた規格のコーヒードリッパーを使用することが重要だと考えています。

1杯~2杯のコーヒーを淹れるなら1杯~2杯用のコーヒードリッパーを、2杯~4杯のコーヒーを淹れるなら2杯~4杯用のコーヒードリッパーを使用するべきだと思います。

淹れる杯数に応じた規格のコーヒードリッパーを使用しなければ、コーヒーが濃くなったり薄くなったりと、コーヒーの香味にデコボコが生じてしまいます。

 

☆ペーパー・フィルター 

年老いた珈琲豆焙煎屋は、カリタのペーパーフィルターを使っていますが、使用するコーヒードリッパーの規格に適合していれば、どこのメーカーのペーパーフィルターを使っても、ほとんどコーヒーの香味に影響は無いだろうと考えています。

 

 ☆メジャー・スプーンとスケール

年老いた珈琲豆焙煎屋は、メジャースプーン1杯で焙煎コーヒー豆約10グラムとなるメジャースプーンを使っています。それにプラスして、デジタルクッキングスケールで焙煎コーヒー豆のグラム数を計測しています。

使用する焙煎コーヒー豆の分量と淹れるコーヒーの杯数(量)は、密接な関係を持っています。ですから、目分量では無くて、正確に測定するように心がけています。 

 

☆コーヒーサーバー

 年老いた珈琲豆焙煎屋は、カリタのメモリ付きサーバーを使っています。コーヒードリッパーに適合したコーヒーサーバーを使用する必要があると考えています。

1杯~2杯のコーヒーを淹れるときは300㏄サーバーを、3杯~4杯のコーヒーを淹れるときは500㏄サーバーを使っています。ちなみに、年老いた珈琲豆焙煎屋流の淹れ方では、1杯分=150㏄としているので、4杯分のコーヒーを淹れると、500㏄サーバーの上部黒わくのあたりまでコーヒー浸出液が貯まります。

 

淹れ方の手順

(1)ドリッパーにペーパーフィルターをセットします。

お湯でペーパーフィルターを湿らせて、紙のニオイを取り除いたり、ドリッパーにペーパーを引っ付き易くする方法もあると思いますが、年老いた珈琲豆焙煎屋は、その方法を採用していません。

 

(2)ドリッパーをサーバーの上にセットします。

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(3)必要な量のコーヒー豆をミルを使って粉砕します。

コーヒーの粉の粗さですが、年老いた珈琲豆焙煎屋は、『味の素の本だし』くらいの粗さ(粗挽き)のコーヒー粉を使っています。また、コーヒー粉の揃い具合は、コーヒー成分の抽出に影響を与えます。ですから、業務用ミルや臼歯式ミルで焙煎コーヒー豆を挽くのが最適だと思いますが、もし、プロペラ式のコーヒーミルを使っているのなら、焙煎コーヒー豆を挽く時間を短くする必要があります。

 

(4)必要な量のコーヒー粉をペーパーフィルターにセットします。

アメリカでの研究によると、1オンス(30ml)のコーヒーを淹れるのに、1.6~2.0gの挽きたてコーヒー豆を使うのがベターだとされています。(あくまでも、理論値です)

年老いた珈琲豆焙煎屋の場合、以前は、下の表くらいの使用量を目安としています。

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(5)熱いお湯を注ぎます。

ゆっくりと、優しくお湯を注ぎます。コーヒー粉にしみ込んでコーヒーブルームが発生するのに十分な量のお湯を注ぎます。フィルターの底の部分から、コーヒー抽出液の滴がポツポツと落ちて来たところで、お湯を注ぐのを一度ストップします。

その後(30秒~1分くらい後)、コーヒー抽出液がコーヒードリッパーから流れ落ちて来なくなった段階以降で、お湯の投下を再開します。

 

年老いた珈琲豆焙煎屋は、ドリッパーにセットしたコーヒー粉の真ん中付近に、ゆっくりと丁寧に湯を注いで行く注ぎ方を採用していますが、花が開くように円を描くように大雑把に湯を注ぐ方法もあると思います。

ただし、あまり大雑把だとコーヒー粉の層を壊してしまうので雑味のあるコーヒーが出来上がると思います。

 

お湯の水位を、常にコーヒードリッパーの2分の1から4分の3くらいの間で保持できるように、必要に応じて注ぐのを中止したりしながら、何回かに分けて湯を注ぎます。

この湯の注ぎ方でコーヒーを淹れる場合、注ぐ湯の量とコーヒーを淹れる時間に、少しだけ神経を使う必要があるかもしれません。

 

年老いた珈琲豆焙煎屋は、布ドリップでコーヒーを淹れていた昔ながらの純喫茶店の流れを組む珈琲屋ですから、徐々にお湯の水位を上昇させるように心がけながら、ドリッパーのコーヒー粉上層の真ん中部分を中心に、何回かに分けてお湯をぐ淹れ方を採用しています。

 

約2杯分(240cc~300cc)のコーヒーを淹れるのに1分半~2分半くらい、4杯分なら、3分~4分くらいの時間を費やしているつもりですが、それほど時間の経過に神経は使っていません。使用するお湯の量やコーヒーを淹れる時間を目安にするのではなくて、サーバーに落ちてくるコーヒー浸出液の量を目安にしてコーヒーを淹れています。

 

参考までにですが、コーヒーを淹れるのに使う湯の量と、出来上がりのコーヒーの量(抽出量)は異なります。ドリッパー内のお湯を完全にサーバーに落としてしまう場合、使用したコーヒー粉の1.5~2倍くらいの量のお湯が、コーヒーの粉やペーパーフィルターに残っていると年老いた珈琲豆焙煎屋は想像しています。

 

(6)出来上がったコーヒーを楽しんでください。
サーバーに落下したコーヒー浸出液量が、1杯なら120~150cc、2杯なら240~300ccになった時点で、サーバーの上からコーヒーの粉と湯の入っているドリッパーを分離します。サーバー内のコーヒー浸出液をコーヒーカップに移し変えて、コーヒーの風味を楽しみます。

 

【まとめ】

コーヒー抽出の主なパラメーターは、①使用するコーヒー粉の量、②投下するお湯の量、③抽出に要する時間だと考えています。

自分流に最適化した、この3つのパラメーターを決めておけば、ドリップコーヒーの抽出作業が簡単になると年老いた珈琲豆焙煎屋は考えています。