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地図に依存する立地商売、価格に依存するコモディティー商売、共感に依存するコミュニティー商売

セスゴーディンさんに聞いてみよう

エカワ珈琲店が自家焙煎コーヒー豆の小売販売を開始したのは、平成元年(1989年)の夏の事です。

その頃の自営業者(個人事業主)の商売といえば、人の集まる場所で営む立地商売(=地図をベースとする商売)だけを思い浮かべればよかったわけです。

 

スクリーンマップ 分県地図 和歌山県 (ポスター地図 | マップル)

スクリーンマップ 分県地図 和歌山県 (ポスター地図 | マップル)

 

 

当時(1990年前後)、都会と地方とでは相当な情報格差が存在していて、都会で流行っている商売を地方の人の集まる立地で営めば、例え個人商売(自営業者の商売)であっても、それなりに成り立ったわけです。

 

昔も現在(2016年)も、商売(ビジネス)のタイプには、3つのタイプのビジネス(商売)が存在しているのだと思います。

コモディティービジネス、地図をベースとする立地ビジネス、コミュニティーをベースとするビジネスの3つのタイプです。

 

ビジネス街や学生街の喫茶店や定食屋、商店街の〇〇屋さん、これらの商売(ビジネス)は地図をベースとする立地商売で、その地域の人たちに物理的な手軽(便利)さを提供するビジネス(商売)です。

地図に依存する商売は立地の良い悪いに左右される商売で、その地域で不足している商売を営むことができれば、それなりの繁盛を獲得できるのだと思います。

しかし、地域の経済的衰退などの商売環境の変化に対する抵抗力を持っていません。

 

エカワ珈琲店が和歌山市で自家焙煎コーヒー豆の小売販売を開始した頃、競争相手は皆無でした。

ですから、それなりの繁盛を手に入れることができたのですが、競争相手が現れ始めると、競争相手の数に反比例するように繁盛から遠ざかって行きました。

 

お医者さん、薬屋さん、八百屋さん、魚屋さん、お肉屋さん、定食屋さん、喫茶店、弁護士さんや税理士さんなどの生業商売も、コンビニエンスストアーやカフェチェーン、牛丼チェーンや居酒屋チェーンなどの企業商売も、街中の店舗商売のほとんどは、地図に依存して仕事をしています。

 

マクドナルドの成長は、地図をベースとする立地戦略の成功でした。

どちらか一方がローカルビジネスの供給者である企業間取引、例えば、焙煎したコーヒー豆の業務卸やオフィスコーヒーサービスなどもまた、地図をベースとしたビジネス(商売)などだと思います。

 

地図をベースとするビジネスは、地域の人たちの暮らしの中の需要によって成り立っています。

地域の人たちの暮らしの中の需要は、急激に変化するわけではなくて徐々に変化して行くのが普通です。

その急激には変化しないという環境が、地図をベースとするビジネスを守っている部分があるのだと思います。

 

江戸徳川幕府の時代の商売は、全て地図に依存する商売だったのだと思います。

文明開花の時代を経て、大量生産・大量消費のマスコミュニケーションの時代となって、コモディティービジネスが登場して来たのだと思います。

コモディティービジネスは、「私たちは商品を売っている。しかも、より安く売っている」という価格競争型のビジネス(商売)です。

 

コモディティービジネスは、マスメディアを利用できること、マスメディアの影響を受ける数多くの人たちが受け入れ可能なスタンダードアイテムの商品を、より安く製造できること を前提条件として成り立っている商売です。

 

自動化された工場と安い労働力、その2つの組み合わせによって製造される商品を、できるだけ多くの人たちに広範囲により安く販売するビジネス、それがコモディティービジネスの基本になっています。

コモディティービジネスは、生産性が重要視されるビジネス(商売)なのだと思います。

 

コモディティー商売(ビジネス)は、個人の自営業者や小規模な企業にとっては難しい商売なのだと思います。

でも、価格を比較して購入する(価格重視の)お客さんの獲得が目標なら、グーグル検索で上位に表示されることで商売を繁盛させようと考えているのなら、それはコモディティービジネスの範疇に入る商売なのだと思います。

 

コミュニティービジネスですは、最も現在的なタイプの商売だと思います。

最も困難を伴う商売だと思いますが、一度軌道に乗せることができれば、最も安定した商売(ビジネス)となるはずです。

 

コミュニティービジネスは、商売を営み続けることで価値が高くなって行く商売なのだと思います。

同じコミュニティーに属する人たちに、何かをきっかけに見つけてもらって信頼関係を構築することで成り立つビジネスですから、何年も何年も商売を継続することで価値が高くなって行く商売で、一種の老舗商売なのだと思います。

 

地図をベースとするビジネスのように便利さを提供しているわけではなくて、コモディティービジネスのように安さを提供しているわけでもありません。

コミュニティービジネスも、地図をベースとするビジネスと同じように地域の人たちの役にたつ事ができるかもしれません。

 

しかし、地図をベースとするビジネスと違って、地域に住む全ての人の役に立つわけではなくて、同じコミュニティーに属する人たちの中に加わることで成立する商売なのだと思います。

 

世界的に有名なコンサルティング会社マッキンゼーは、コミュニティーをベースとするビジネスを営んでいる会社です。

マッキンゼーのコミュニティーは、フォーチュン1000に登載されている会社の重役会議室です。

 

マッキンゼーは、このコミュニティーで地図をベースとするビジネスでは考えられない巨大な報酬を手にしています。

マッキンゼーは、そのコミュニテイーにて、客観的なデータをベースとするコンサルティングと顧客利益第一主義のコンサルティングを徹底することで、時間をかけて信頼関係を構築してきました。

マッキンゼーに対して巨大な報酬が支払われるのは、その積み重ねの結果なのだと思います。

 

コミュニティーをベースとするビジネスには、ストーリーが存在しているのだと思います。

コミュニティーに属する人たちと認識が合致する、ストーリーの存在する注目すべき商品・サービスを作り出すのがコミュニティーをベースとする商売なのだと思います。

 

コミュニティーをベースとする商品は、コモディティーをベースとする商品に喜んで市場シェアーを明け渡します。

そして、コモディティー商品の価格が、コミュニティーをベースとする商品の価格よりも低価格であるのなら、それはコミュニティーをベースとする商品にとっては幸運となります。

 

理由は、コミュニティーをベースとする商品に希少価値が存在しているからです。

「人々が自分たちの属するコミュニティーで、自分たちの買い物を楽しむ」、それがコミュニティービジネスの基本なのだと思います。

 

地図をベースとする商売を営む珈琲屋さんは、定期的にチラシを配布を行いバーゲンセールなどを実施して、焙煎コーヒー豆を売っています。

そして、家庭や職場でコーヒーを楽しむ人たちに、ポーションミルクや砂糖、ペーパーフィルターなどの消耗品を供給することで便利さを提供しています。

取り扱っていない商品であっても、コーヒーに関係する商品なら取り寄せてたりして、お客さんに便利を提供します。

 

10数年前までのエカワ珈琲店は、そのような、地図をベースとする商売を営む自家焙煎コーヒー豆小売店でした。

売上の半分がオフィスコーヒーサービス(業務卸)で、残りの半分は、地域密着型の店頭販売が占めていました。

 

コモディティービジネスを営む珈琲屋さんは、新聞・雑誌を利用する古典的な通信販売やオンラインを利用する通信販売で、価格の安い焙煎コーヒー豆を売っています。

あるいは、量販店などを通じて価格の安い焙煎コーヒー豆を売っています。

一時、エカワ珈琲店も、焙煎コーヒー豆のコモディティービジネスを営もうと考えたことがあるのですが、すぐに、製造能力的に無理があると理解できました。

 

コミュニティーをベースとするビジネスを営む珈琲屋は、青空市場に出店したり、コーヒーの味見会を開催したり、ホームページで自分たちの珈琲物語を展開したりと、様々な方法で自分たちのコーヒーを知ってもらう努力をしています。

そして、スペシャリティーコーヒーの品ぞろえを充実させています。

コュニティー商売は、共感に依存する商売なのだと思います。

 

地図をベースとする商売、コモディティー商売、コミュニティー商売、この3つのタイプの商売ですが、大企業であっても中小企業であっても、小企業や零細生業のパパママ店であっても営むことのできる商売なのだと思います。

 

でも、零細生業パパママ店には、コモディティー商売は似合いません。

地図をベースとする立地商売ですが、地方の町に立地しているなら、将来的に先細りになって行く可能性が高いわけです。

ということで、地方の町の零細生業パパママ店であるエカワ珈琲店は、コミュニティー商売(ビジネス)の世界に活路を見出すしかないと考えている今日この頃です。

 

以上、セスゴーディンさんのブログ記事「Beyond geography」を、エカワ珈琲店流にて解釈させていただきました。

sethgodin.typepad.com

 

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