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シェイク・オマールの珈琲発見伝説

 

イスラム圏で広く知られている珈琲発見伝説、それは、シェイク・オマールの珈琲発見伝説だと言われています。

シェイク・オマールはモカのイスラム僧で、コーヒーを発見した栄誉によって聖守護者として崇められるという伝説です。 

コーヒーが廻り世界史が廻る―近代市民社会の黒い血液 (中公新書)

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シェイク・オマールの珈琲発見伝説は、幾つかの型の物語に大別できるそうですが、一番知られているのが、パリの国立図書館が所蔵しているアブダルカディールの写本を基にした物語だと考えられています。

 

1278年、シェイクオマールが、師のアル・ジャージリーとメッカ巡礼の旅に出て、イエメンのオウサブ山にさしかかると、師が弟子のオマール向って、「私はここで死ぬだろう。私の魂が天に昇った時、顔をヴェールで覆った人物が現れるので、その人の言いつけに従うとよい」と言います。

 

師が亡くなると、その予言の通り、顔をヴェールで覆った人物が現れ、その場で土を少し掘ると、不思議にも水が湧き出て来ました。オマールは、その水で師の亡骸を洗い清めて埋葬します。

謎の人物がヴェールを取ると、驚いたことに師のアル・ジャージリーで、オマールにモカへ行くように命じました。

コーヒー学講義

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オマールがモカに着くと、多くのひとたちが伝染病に苦しんでいました。オマールはお祈りで多くの病人を治療して、多くの人々が癒しました。その噂を聞いて、伝染病を患っていたモカの王様の娘も治療にやって来て、オマールは見事、娘の病気を快癒させました。

王様の娘があまりにも美しかったのでオマールが結婚を申し込むと、激怒した王様は、オマールをオウサブの山に追放してしまいました。

 

追放されたオマールは、草木のほか食べるものが無いオウサブ山中を彷徨っている時、何とも言えない素敵な音色の歌声を発するすばらしい羽根を持つ鳥が現れ、木にとまっているのが見えたので、オマールがその木の方に走って行くと、その鳥は消えていて、その代わりに、木の枝に赤い果実がなっているのを見つけます。

珈琲の世界史 (講談社現代新書)

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オマールは、その赤い果実を食べて飢えをしのいでいたのですが、そのうち、煮たてて飲むことを覚えます。これがコーヒーの始まりだとする物語が、シェイク・オマールの珈琲発見伝説です。

 

この物語には続きがあって、モカの町が再び伝染病に襲われた時、オマールが、オウサブ山中で発見したコーヒーを病人に飲ませることで多くの人たちの病気を快癒させます。すると、それに驚いたモカの王様は、オマールに寺院を寄進して、聖者としてふたたびモカの町に連れ戻したという物語が続きます。