年老いた珈琲豆焙煎屋のブログ

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オフィスコーヒーサービスが変わる、ビジネス街のコーヒー豆自家焙煎店にもチャンスが巡ってくるかも

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オフィスコーヒーサービス(略称はOCS)は、オフィス・事業所を対象に、コーヒー抽出マシンや自動販売機をレンタルして、焙煎したコーヒー豆やコーヒー飲料を販売するサービスです。

オフィスコーヒーサービス向けで販売する焙煎コーヒー豆は、農林水産省の統計では業務用に分類されています。マーケティング的には、対事業所サービスに分類される業種で、卸売り業となります。

「オフィスコーヒーサービス」というビジネスモデルは、アメリカから伝来してきたビジネスモデルで、日本に伝来したのは1970年代の中頃です。

日本で最初にオフィスコーヒーサービスを開始した静岡の会社は、フランチャイズシステムを採用していました。

 

年老いた珈琲豆焙煎屋は、1992年に脱サラして、母親が1人だけで営んでいた零細小規模なコーヒー豆自家焙煎店(屋号はエカワ珈琲店です)を引き継ぎました。今(2021年)から29年前、40歳の時です。 

脱サラしてコーヒー豆自家焙煎店を引き継いでからは、店舗小売中心だった商売からオフィスコーヒーサービスに商売の重心を移しました。

1990年代の始め頃、カリタやメリタから仕入れる10杯用のコーヒーメーカーは1万円~1万数千円くらいでしたから、零細生業小規模な自家焙煎コーヒー豆小売店でも、コーヒーメーカーを無料でレンタルすることができました。

 

当時、和歌山市クラスの地方都市には、まだオフィスコーヒーサービス専業企業が進出して来てなくて、喫茶店などを対象とする業務卸が得意のロースターもオフィスコーヒーサービスにそれほど関心を持っていなかったので、エカワ珈琲店の業績は順調に推移していました。(オフィスコーヒーサービスが、売上の大半を占めていました)

1990年代の終わりころ、焙煎コーヒー豆の業務卸を得意とするロースターがオフィスコーヒーサービスに本格的に参入して来て、それにプラスして、オフィスコーヒーサービス専業企業が進出して来ると、瞬く間に、エカワ珈琲店はオフィスコーヒーサービス市場から追い出されてしまいました。

 

2000年代の中頃になると、和歌山市クラスの地方都市でも、オフィスコーヒーサービス企業が、市内のオフィスコーヒー需要をほぼ取り込んでいて、地元の焙煎コーヒー豆の業務卸を得意とする珈琲会社がオフィスコーヒー需要の幾らかを確保しているという状況になっていました。

2010年代になると、オフィコーヒーサービス事業にも、新しい波が登場して来ます。作り置きして、さらに温め続けている酸化した不味いコーヒーに対する拒否反応が、オフィスで発生していて、それに加えて、コーヒーメーカーの世話をするのにも拒否反応が出てきました。

コンビニコーヒーが爆発的にヒットして、オフィスで飲むコーヒーにも「淹れたて」が注目されるようになります。また、淹れたてのコーヒーを販売する自動販売機の普及も進んで行きました。

 

現在(2021年)、オフィスコーヒーサービスの世界にも、多様化の波が押し寄せているようです。コーヒーブレイクの必要性・重要性が再発見されつつあるようです。

近い将来、オフィスコーヒー需要の一定部分を、オフィスや工場周辺の喫茶店や飲食店、会社の社員食堂が占めるようになるかもしれません。

オフィスコーヒーサービス会社の中には、地域のコーヒー豆自家焙煎店の焙煎コーヒー豆をメニューに加える業者が登場するかもしれません。

焙煎コーヒー豆業務卸を得意とするロースターや街角のコーヒー豆自家焙煎店が、直接、オフィスに焙煎コーヒー豆を供給するのでは無くて、オフィスコーヒーサービス会社を介して間接的に焙煎コーヒー豆を供給するサービスが普及して行くような気もします。

 

エカワ珈琲店は、69歳と61歳の高齢者夫婦が2人だけで営んでいる自家焙煎コーヒー豆小売専門店です。

高齢者が営んでいる零細生業パパママ店ですが、和歌山市のビジネス街(和歌山県庁の近く)に店舗があります。

年齢が年齢ですから、オフィスで飲むコーヒーをターゲットにして積極的な商売をするのは無理ですが、近くのオフィスをターゲットとして淹れたコーヒーを売るビジネスには、老骨にムチ打って挑戦してみようと考えている今日この頃です。

www.ekawacoffee.work