江川珈琲店のブログ

「エカワ」は音声検索で表示され難いようなので、またまた、「江川珈琲店のブログ」にブログタイトル名を変更しました。

フリーランス歴20数年、60代後半の自営業者のつぶやき

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昭和から平成の初め頃まで、約14年間公務員の仕事に従事していて、平成4年に脱サラ、その後20数年間に渡って自営業者(orフリーランス)で生活の糧を得ています。

アメリカではフリーランス生活を選択する人が増え続けているようですが、日本でフリーランス生活を選択する人は完全に少数派です。

 

何故なのかというと、それは文化が違うからだと説明されています。30年近くの自営業者(orフリーランス)経験を持っている小生(エカワ珈琲店の店主)も、その説明に納得しています。アメリカのフリーランスは労働者で、日本のフリーランスは経営者とされているわけですから・・・。

「フリーランス=個人事業主」だと定義すると、税金の申告は青色申告か白色申告で、加入が義務となっている社会保障制度は国民健康保険と国民年金です。

 

法人で働く人たちの健康保険は社会保険で、年金は厚生年金です。

社会保険・厚生年金制度と国民健康保険・国民年金制度を比較すると、圧倒的に前者の方が制度的に恵まれています。

例えば、厚生年金制度と国民年金制度を比較すると、毎月の掛け金が違うと言えばそれまでですが、支払額が多くなっても税金控除の対象になっているわけですから、圧倒的に厚生年金の方が有利だと思います。もしもの時の障害年金制度も、厚生年金の方が断然有利です。そして、国民健康保険には休業補償がありません。

 

脱サラした頃、できるだけ速やかに有限会社を設立したいと考えていました。ある一定以上の収入を安定して稼げるなら、個人事業主を続けるよりも法人経営(おひとり様会社)に移行した方が、社会保障を含めて全ての面で経済的に有利なると考えていたわけですから。

小生の周りでも、商いがある程度順調に推移している個人事業主は、自己防衛のために小さな法人の代表者になることを選択して行きました。

 

1990年代は会社設立のハードルが高くなっていて、法人化するのに最低300万円ちょっとの資金が必要でした。

資金繰りに悩まされていたので、300万円の資金を用意することなど出来ず、個人事業主のままで現在に至っています。

現在のように法人化のハードルが低ければ、迷うことなく法人化していたと思います。

 

当時、エカワ珈琲店を法人化できていたら、現在受給している公的年金も、もう少し増えていたはずです。

個人事業主ですから、自分たちの身を守るために民間保険を利用する必要があります。青色申告だと言っても、控除額はそれほど多くありません。

 

脱サラ後の20数年間の大半、年間400万円~500万円くらいを、身を守るために加入している民間保険や公租公課の支払いを含めて、暮らしを維持するための費用に使ってきました。

もしエカワ珈琲店を法人化していたら、年間400万円~500万円の出費で、有利な勤労者向け社会保障制度を利用しながら、普通の暮らしも維持できたはずです。少しは節約生活を必要としたかもしれませんが、その節約生活と引き換えに、65歳から受給する公的年金の受給額も、もう少し多くなっていたはずです。

 

20世紀は大量生産・大量消費の世紀でしたから、アメリカでも日本でも、勤労者中心の社会システムが文化となっていたのだと思います。

アメリカは、日本よりも数歩先を歩んでいて、20世紀型の勤労者中心の社会システム(or文化)から、フリーランスに有利な社会システム(or文化)に移行しているのだと思います。だから、フリーランスを選択する人が多いのだと推測しています。

 

一方、日本では、20世紀型の勤労者中心の社会システムがそのまま残っているので、個人事業主よりも会社勤め・役所勤めを選択する人が多くなっているのだと思います。

法人に在籍することで加入できる社会保険や厚生年金や労災保険に守られるメリットを考えると、ゆとりのある個人事業主が法人の経営者に移行して行くのは自然なことだと思います。

 

ちなみに、アメリカと比べて日本のフリーランス人口がものすごく少ないと言われていますが、個人事業主だけでなくて小さな法人の経営者もフリーランスだと考えると、日本のフリーランス人口はもう少し多くなるはずです。

 

1960年代、日本の中間所得層の中心にあったのは、自営業者(orフリーランス)でした。1970年代に入ると、日本の中間所得層の中心が会社or役所に勤めるサラリーマン・サラリーウーマンに移って行きます。

 

近い将来、アメリカの全労働者の50%はフリーランスになると言われています。アメリカでは、フリーランスは労働者だとされているようですが、日本では、フリーランスを経営者だと捉えているようです。役所や銀行で、零細生業パパママ店のおやっさんが「社長」と呼ばれていたわけですから。